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【ネットを通じて伝えるJICA最前線 その2】 多様な人々とゼロから「國際協力」を創造する:アイデア発表イベントをYouTubeライブで配信

2020年4月21日

【畫像】「ジャイクエは、普段、國際協力とあまり関わりがない人たちとJICAが、ゼロから國際協力のアイデアを共創していくオープンイノベーション企畫です」

「ジャイクエ」っていったい何?

そんな問いかけに、このアイデアを生み出したジャイクエ運営メンバーの一人、神武桜子JICA職員はこのように語りました。

発表イベントではメンバーが體當たりでアイデアを披露

さまざまな分野や業種の人々が集まり、それぞれが持つ技術やアイデアを駆使するオープンイノベーションを通じて、國際協力の新しい形を作り出す取り組みが「JICA Innovation Quest」(ジャイクエ)。もちろんJICAにとって初めての試みです。

たくさんの準備と多くの人の期待が詰まっていたこのジャイクエのアイデア発表イベント。直前で、新型コロナの感染拡大防止のため無観客での実施となってしまいました。でも、ただでは起き上がらないのがジャイクエメンバー。その模様はYou Tubeでライブ配信され、大きな反響を呼び、ネットを通じてJICAの新しい取り組みを多くの人たちに知ってもらうきっかけとなりました。

JICA innovation Quest ~國際協力に共創と革新を~

【畫像】

2020年2月、SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)で開催されたジャイクエのアイデア発表イベントは、YouTubeでライブ配信され、大きな反響を呼びました

ライブ配信でより多くの人たちとつながることができた

アイデアを練り上げるため、ディスカッションを重ねる參加者たち

ジャイクエの參加者は、食品メーカー、商社、ベンチャーなどの民間企業とJICA職員の合計30名。90名以上の応募者から選ばれました。5チームに分かれて、SDGsゴール2「栄養改善や持続可能な農業推進」を達成するための事業アイデアを競います。まずは、アイデアを生み出す手法を學ぶ1泊2日の合宿を行った後、約3ヵ月のグループワークでアイデアを練り上げ、この2月に発表イベントを迎えました。

発表イベントの詳細がでるやいなや、観客席140名分の申し込みが相次ぎ、わずか3日で満員になるなど、関心が高まりましたが、新型コロナウイルスの影響から無観客形式に。そこで、You Tubeでのライブ配信を実行することになったのです。

「YouTubeライブを活用したことで、賛同だけでなく批判的な意見も含め150件以上のコメントを生で聞くことができました」と神武職員。結果的に、ジャイクエが目指す「共創」が、一般のライブ視聴者も含めて実行され、既存の枠組みにとらわれない新たな議論のカタチを実現することにつながりました。

タジキスタンの生活習慣病を予防するアイデアが最優秀賞に

発表イベントで最優秀賞に選ばれたのは、中央アジア?タジキスタンで肥満を抑制する食器を製造するアイデアです。100名近くのタジキスタン人に食生活に関するインタビューをした結果、油の多い肉料理中心の食生活や、大皿料理で客をもてなす文化などに伴い、生活習慣病が問題になっていることに著目。料理を盛るとかさが増して豪華に見え、かつ自然に油分が少なくなるよう皿の內部に溝を作るなど工夫された食器の開発とその普及を提案しました。インタビューしたタジキスタン人から最も支持を得たアイデアがこの提案でした。

【畫像】

タジキスタンチームが開発した肥満を抑制する食器「タジク式映え皿」のプロトタイプ

タジキスタンチームのメンバーの一人、積水化學工業株式會社で高機能プラスチック関連の業務に攜わる小原 瑠夏(こはら るか)さんは、「『日本の技術とモノで人びとの役に立ちたい』という、忘れかけていた入社時の情熱を思い出させてくれたのが、ジャイクエでした」と言います。そして、「ジャイクエを通じ、多様性に満ち溢れるメンバーと現地の価値観に徹底的に寄り沿い、アイデアを形にしてみるというモノ創りの過程を経験できました。さらになじみのなかった國タジキスタンと出會い、自分にとって國際協力という扉を開けるきっかけとなりました」と語りました。

タジキスタンの人々と一緒にさらにアイデアを練っていきたいと語る小原さんはじめ、タジキスタンチームは、今後、現地での調査を実施。JICAは今回のアイデアの事業化に向けてサポートしてきます。

【畫像】

優勝したタジキスタンチームのメンバー。右から4番目が小原さん

途上國の課題解決に向けた新しい手法を投入

アイデアを創出するための手法として今回活用したのが、「システム×デザイン思考」という考え方です。課題にどう取り組むかというHOWではなく、もっと根本から課題をどう捉えて解決に近づくかというWHY やWHATを見つめ、物事を俯瞰で捉え、それぞれの課題のつながりを分析的に把握し、受け手の目線に立ち試行錯誤を繰り返します。慶應義塾大學大學院システムデザイン?マネジメント研究科と連攜し、國際協力の事業アイデアの創出にこの考え方を取り込みました。

ワークショップでの講義から発表イベントの審査員まで、ジャイクエの取り組みをサポートした同大學院の白坂成功教授は、次のように振り返ります。

最終発表でコメントを述べる白坂教授

「ジャイクエには企畫の相談から、集中研修、期間中のメンタリング、そして最終発表までご一緒させていただきました。どのチームも、人間中心で現地の人々のことを考えるために、現地駐在者や日本に住む現地の人にインタビューをしたり、プロトタイプを試したりと手間暇を惜しまずアイデアを作り上げてもらえました。多彩な企業の人が協力してSDGsを解決するアイデアを出すという新しい國際協力のあり方を垣間見ました」

新型コロナウイルスの感染拡大など、今まで世界が経験したことがない狀況が続くなか、これからの國際協力の形は、これまでの経験や成果(研究結果等も含む)を踏まえつつも、前例や既存の枠にとらわれない取り組みが求められることが予測されます。このジャイクエは今年度もまた新しく參加メンバーを募集し、事業アイデアを作りあげていく予定です。

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